正月の賑わいが済んだ頃、かねて関心を持っていた役行者所縁の投入堂を訪ねました。
お参りは参拝登山とされて、届けを出し許可を受けた後、登山の身支度で先導に従って登ります。
もっともこの時期は冬季の入山禁止期間ですが、雪景色の中で麓からの参拝も良いとの事で、珍しく私の運転で行って来ました。
実際にお参りすると、その厳かさと同時に、やはりその建物を如何に建てたのか、不思議でなりません。
身一つで登る事さえ容易ではないのに、資材や工具をどうして運んだのか?足場も定まらない場所でどの様に作業をしたのか?謎は深まるばかりです。創建から1300年を越え、法隆寺と並ぶ最古旧のお堂です。
役行者が平地で建てたお堂を、法力で岩窟に投入れたと云われる事にも、妙に説得力があります。ともかく修験道の厳かさを改めて感じ、夏季に参拝登山をしたいと思う気持ちも強くなりました。
前日には鳥取県営の「燕趙園」へ行きました。平成7年に中国河北省との友好のシンボルとして造られ、国内最大級の規模との事ですが、私には」作り物としか見えず、感想はありません。
二日目投入堂の後は、倉吉の「白壁赤瓦の土蔵郡」を散策しはじめたのですが、何やら雪がちらつき始めました。嫌な予感がして、急遽観光を取り止め帰路につきました。すると見る見るうちに積もり始め、途中もう駄目かと思いましたが、何とか人形峠の横を通り過ぎてホット一息。実はノーマルタイヤしか履いていなかったのです。この季節に日本海側に行くのに雪への備えが無しとは真に無謀でしたが、10分か15分早い決断に救われた、往復603KMの旅でした。
追記
泊まりは三朝温泉にしました。お湯もまことにけっこうでしたが、カニ尽くしのお料理も食べきれないない程で、お酒もかなり過ぎてしまいました。
景山 浩道