エアコンの電気代はいくらかかっている?高い理由は?

エアコンはどのくらい電気代がかかるのでしょうか。エアコンの電気代計算方法や、最新機種の1時間あたりにかかる電気代、10年前のエアコンと最新モデルの電気代比較、今よりエアコンの電気代を節約できる、かしこい使い方などをご紹介しています

■エアコンを使うと電気代が高くなる?!エアコンの電気代を計算してみましょう

エアコンを使うと電気代がとても高くなるイメージがあります。いったい、エアコンの電気代はどれくらいかかるのでしょうか。エアコンの使用にかかる電気代の計算のしかたを見ていきましょう。

<エアコンの電気代を求めるには、「期間消費電力量」から計算する>

エアコンの電気代を正確に求めるには、「期間消費電力量」を確認します。期間消費電力量というのは、そのエアコンを1年間、冷暖房で使用した際にかかる電力量の目安です。

電気代の計算方法は、以下の通りです。

期間消費電力量×1kWhあたりの電力量料金=1年間の電気代の目安
例えば、期間消費電力量が800kWhと記載されていた場合、1kWhあたりの電力量料金を27円で計算すると、

800kWh×27円=21,600円
となり、年間にかかる電気代の目安は21,600円ということがわかります。

<エアコンは「消費電力」から電気代を計算するのが難しい>

通常、家電の電気代を計算するには記載されている消費電力から計算することが可能ですが、エアコンのように運転中に消費電力が大きく変化するものは、記載されている消費電力から電気代を計算するのは難しいんです。
 
エアコンのカタログなどの仕様欄に、このような記載がされています。
  畳数のめやす 能力(kW) 消費電力(W)
冷房 15〜23畳(25〜39m2) 5.6(0.6〜6.0) 1,600(105〜2,020)
暖房 15〜18畳(24〜30m2) 6.7(0.6〜11.9) 1,580(105〜3,670)
 
能力(kW)というのは、エアコンの標準パワーを示しています。冷房5.6(0.6〜6.0)という数値は、標準パワーが5.6kW、パワーの範囲が(0.6kW〜6.0kW)ということを表します。
 
消費電力(W)を見ると、冷房1,600(105〜2,020)となっています。これは、冷房時に5.6kWの標準能力を発揮しているときに1,600Wの消費電力を使用する、ということです。つまり、室内を暖めている間だけ1,600Wの消費電力を必要とするということで、エアコンをつけている間は常に1,600Wの消費電力を使っている、というわけではありません。また、(105〜2,020)という数値は、最小出力での運転時に105W、最大能力での運転時に2,020Wの消費電力を必要とするということを表しています。
 
だから、エアコンの電気代を消費電力から正しく計算するのは難しいんです。今回は、エアコン1時間あたりの電気代の「目安」として計算していきます。

■最新のエアコンの電気代と10年前のエアコンの電気代の比較

10年前のエアコンと最新エアコンの電気代を比較すると、10~15畳向けモデルでも最新モデルが年間7,940円も電気代が少なくなっています。古いエアコンは買い替えることで電気代を大きく節約できそうですね。

■エアコン(クーラー)の電気代を抑える賢い6つの使い方

エアコンの電気代は、使い方によっても変わってきます。エアコンが稼働するときにできるだけ負荷がかからないように使用すると、消費電力を少なく使うことができるのです。

<その1 室内温度の目安は20℃>
環境省は、エアコン暖房時の室内温度の目安は20℃を推奨しています。室内温度を見ながら設定温度を調整していきましょう。

<その2 エアコンは自動運転モードが◎>
エアコンを運転するときに、電気代を気にしてはじめから弱運転をしていませんか?それだと逆に電気代が多くかかってしまいます。
エアコンは室内温度を設定温度まで上げる間がいちばん電気を使います。自動運転は一気に室温を設定温度まで上げ、そのあとは省エネ運転をしてくれるので、効率のよい運転方法なんです。エアコンは、自動運転で運転しましょう。

<その3 こまめにオン・オフしすぎてもダメ!>

<その4 定期的に室内機のフィルターを掃除しましょう>

エアコンのフィルターがゴミやホコリで目詰まりすると、運転効率が悪くなって余計な電気がかかってしまいます。室内機のフィルターは2週間に1度は掃除するように心がけましょう。

<その5 扇風機やサーキュレーターを併用しましょう>

エアコンが送り出した冷たい空気は部屋の下の方にたまり、暖かい空気は部屋の上部にたまります。そのため、エアコン使用中は扇風機やサーキュレータで部屋の空気を循環させて、温度差をなくしましょう。無駄にエアコンの設定温度を上げる必要がなくなり、電気代の節約につながります。

エアコン暖房時、エアコンの風向きとサーキュレーター・扇風機の風向きは以下のように設定しましょう。

エアコンの風向き  → 水平に設定

サーキュレーター・扇風機  →  天井に向けてまわす


<その6 室外機の積雪対策とお手入れも忘れずに!>

エアコン室外機の周りに草が生えていたり、ものが置いてあるとエアコンの効率が落ちてしまいます。また、故障の原因にもなります。室外機周りの草は刈り取り、植木鉢などものを置かないようにしましょう。

また、室外機に雪が積もって室外機周りの温度が低くなってしまうことでもエアコン効率が悪くなり、無駄な電気代がかかってしまいます。室外機は、雪に弱いのです。室外機カバーで囲ってあげるようにしましょう。