軍艦島

世界文化遺産への登録が近いと噂されていて、そうなれば観光客で混雑して、様子が一変するかも知れない長崎県「端島」、通称「軍艦島」へ行ってきました。
しかも「軍艦島」の現況は老朽化の進行が激しくて遠からず、完全崩壊する建造物が続出するのでは?とも聞こえてきて、ともかく今のうちにと思いました。
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「軍艦島」とは、幕末の文化文政時代から閉山した昭和49年までの160余年、深い海底から良質の石炭を、大量に産出し続けた、海底炭鉱のことです。 その最盛期には人口5千人を超え、東京都区部の人口密度の10倍近くで世界一を誇る街でした。
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また三種の神器の普及も一番早いほか、財閥系の鉱山会社が所有する私有地でしたから、利益さえでていれば電気・水道もタダなどと、結構なところも有ったようです。そんな繁栄は、高額の報酬と引換の過酷な労働があっての事で、あまりの熾烈さに自殺者や、徴用で連れてこられた人々の中には、夜陰に乗じて泳いで逃げようと“島抜け”する人も有ったようです。(殆ど失敗との事)
いずれにしても、島に住む人々の労働や生活に支えられて、日本の近代化を進めるエネルギー源の石炭を産出し続けたにも拘わらず、国のエネルギー政策が石炭から石油に転換すると、衰退から滅亡へと一気に変化して、無人島になってしまったのです。
「軍艦島」は外洋に面していて風速5m、波高0.5m以上、視程500m以下の場合桟橋に接岸不能となり、年間約100日程度しか上陸出来ないそうで、確率は三分の一ですが私達は好天に恵まれました。
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写真等の情報である程度の予測は有りましたが、やはり現実の惨状を簡単には表現出来ません。
廃墟・残骸・悲惨・瓦礫・無残・放棄・地獄絵ーーー日常あまり感じない熟語が頭の中をよぎりますが、どれも十分では無く、目前の異様さとは無縁のものです。
確実に言えることは、人間が居てこその建造物だという事です。またこれらの建物が有ってこその人間達ではなかったのかという事です。人と建物の関係は、要るから建てて要らなくなれば捨てる、という事であってはならないと思うのです。
この島で苦しい労働に耐えた方々、厳しい自然の中で暮した家族、学び育った子供達。彼等がこの現状をみた時、何を思うのでしょう。
あらゆる手段を講じて保存するのが良いのか、このまま自然に任せるのが良いのか?
波間に遠ざかる島影を見つめながら心の中で叫びました、“安っぽい見世物にするなよー”
                                景山 浩道
後記 この数か月後に 「軍艦島」が、世界文化遺産への登録をされる事に内定しました。
登録が本当に良かったと、後々伝えられるような展示や保存を祈ってやみません。

神戸南京町

先日、神戸の南京町に行ってきました。
南京町は、どのお店も活気があり、食べ物も美味しく楽しい雰囲気でした。
あちらこちらのお店で中華ちまきや豚まんが美味しそうに蒸しあげられ、湯気の向こうでは、店員さんが北京ダックを調理していたり、たくさんの人が露店で買い物をしてそのままブラブラ立ち食いしていたり…。
そんな雰囲気を楽しみたくて南京町へ出かけたのでした。
まず、駐車場に着くなり早々に、南京町広場にある行列が出来るお店「老祥記」という豚まん屋さんを目指したのですが、まさかの定休日!リサーチ不足でした。(T_T)
「老祥記」は残念でしたが、「大同行」の“ブラック豚まん”を始め、「広州菜館」やいろんな店で食べ歩きして、いつもなるべく太らないように食事制限している私は、「今日だけは!」と思いっきり食べて楽しみ、ストレス発散できた一日でした。(*^_^*)            
神戸の南京町の中華街としての規模は、横浜中華街よりは小さいけど、長崎よりも大きいようです。次回は時間に余裕を持って異人館めぐり等で、ブラブラしてみたいと思います。
芋生 雅也 

石舞台

こんにちは! 芋生です。まだまだ寒いですね~(>_<) 先日、休みを利用して明日香の石舞台古墳に行ってきました。 小学校以来です。小学生の時は、遠足で石舞台の説明も聞いたことでしょうが、あまり何にも考えず、「あぁそうなんだぁ」くらいにしか思ってなかったと思います。 私も40歳になり、ある程度の知識が頭に入ってから近くでみる石舞台は、改めてこの古墳の偉大さに感慨深いものを感じました。 150214_芋生
天井の巨石は77トン、総重量は2300トン!蘇我馬子の権勢を窺い知ることができます。重機もない時代、こんな大きな石を運んだというのがすごい!
また、内部に入るとその異様な威圧感をも感じました。緻密のようでもあり反面石組みの雑さの不均衡にこの古墳の謎に思いが巡りました。
謎が多いだけに想像力をかき立てられました。
他にも文化財が多い古都奈良に住みながらも、近くにあり過ぎてちゃんと観てないところがいっぱいあるなぁとつくづく感じさせられ、これからは休みの合間に奈良を散策する時間も作り、じっくり古都を味わってみたいと思います。
                                      芋生 雅也